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大聖堂 / ケン・フォレット [海外作品]


大聖堂〈上〉 (新潮文庫)

大聖堂〈上〉 (新潮文庫)

  • 作者: ケン・フォレット
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1991/11
  • メディア: 文庫


12世紀のイングランドが舞台。
ホワイトシップの遭難でヘンリー1世の息子が亡くなり、娘のマティルダと甥のスティーブンが王位を争うという史実も描かれている。

主人公と思われる人物が何人もいる。
まず、石工のトム。立派な大聖堂を設計し建てることを夢見ている。
次に、修道院長のフィリップ。選挙で修道院長に選ばれ、修道院を再建していく。
元シャーリング伯の娘のアリエナ。領地を奪われ路頭をさまようが、羊毛で富を築く。
トムの再婚相手エリンの息子のジャック。トムの技を受け継いで、職人になる。

トムの息子のアレフレッドといい、シャーリング伯となるウィリアムといい、粗野で乱暴な知性にかけた人物が多い。アリエナの弟のリチャードも戦いにしか能がない感じ。当時はそういう人が多かったのか・・?それとも単に作者の都合だけなのか。

堕落した修道院を建て直していくフィリップが好き。
キングスブリッジ修道院の発展には、街づくりの要素もあり、そんなところも惹かれる要因のひとつ。

最初の方で登場する、フィリップが森の聖ヨハネ修道院にいたころの問題児ピーターのことはどうなったんだろうと思っていたら、忘れた頃に登場。こんなところにつながってくるのか~。

やむなく見捨てたトムの息子のジョナサンが修道院で育てられて地位を築き、また、シャーリング領もジャックとアリエナの息子が取り戻すという、2世代に渡る大団円。
善人と悪人が割とはっきりしていて、勧善懲悪的なところは私としては嬉しいし読みやすい。

当時の生活や文化が描かれていて、面白い。
修道院の生活、貴族の生活、羊毛市などの市場、戦い、そして石工たちの生活。
無法者や牢獄、娼婦まで様子が窺える。
修道院の食事はポリッジにエール。
羊毛が富の鍵。そんなところに目をつけたフィリップにアリエナ。
縮絨という作業や、それを楽にする機会の発明、へえ~と思うことがいっぱい。
もちろん、建築についても詳しく書かれている。大聖堂が美しくみえるには調和が大事。

ロマネスク建築からゴシック建築に移行する時期で、ジャックがフランスやスペインで新しい知識を取り入れて、新たな大聖堂を設計するというのもいいなと思うところ。

全3巻で、1冊600ページほどもあるのだけれど、そのボリュームを感じさせないほどさくさく読めちゃいます。
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