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太平天国 / 陳 舜臣 [国内作品]


太平天国〈1〉 (講談社文庫)

太平天国〈1〉 (講談社文庫)

  • 作者: 陳 舜臣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1988/11
  • メディア: 文庫


全4冊。
阿片戦争の7年後。登場人物が被るところがあり、阿片戦争の続編みたいな感じです。
連維材の息子、理文の目線で進みます。
哲文は琉球にいて、当時の日本の様子とか出てくると、なんだか嬉しくなります。

新しい国を立ち上げるというと、水滸伝を連想しました。
中国では政治が腐敗してそれを倒して新たな政権を立てるという歴史が、他の地域に比べて多い気がします。
この太平軍も水滸伝の梁山泊も、世直し的な意味では善なのに、反乱軍という意味で悪になってしまう。政権をとってしまえば、勝者が正義ということで、善になるんだろうな・・。
でも、太平軍は太平軍で、南京を占領してからは腐敗が進んでいる。権力を持つと腐敗するというのも世の常なのだろうか・・。

太平天国は、キリスト教を元にした拝上帝会から発した組織。宗教が元というのがなんか危うい。
客家とか纏足とか清の時代の生活も表されている。
またイギリスも利益を狙っていて、内乱している場合でもないのに、なんて思ってしまう。

連維材は先をみる力が優れていて、こういう人が主導者になれば国を良い方向に導けそうなのに、なんて思ってしまいました。連維材は架空の人物みたいですが(^^;
タグ:陳舜臣
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王妃の離婚 / 佐藤 賢一 [国内作品]


王妃の離婚 (集英社文庫)

王妃の離婚 (集英社文庫)

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2002/05
  • メディア: 文庫


直木賞受賞作品らしい。

15世紀末のフランス、ルイ12世の離婚のための裁判。
ルイ11世の娘のジャンヌ・ド・フランスと結婚していたが、シャルル8世(ルイ11世の息子)が急死し即位すると、ブルターニュを併合するためにアンヌ・ド・ブルターニュ(シャルル8世の妃)と結婚しようと、ジャンヌとの離婚を成立させようとする。

この時代、キリスト教では離婚は認められないから、「なかったことにしてしまおう」という論理。
でもそのためには教皇の恩赦が必要で、アレクサンドル6世の息子、チェーザレ・ボルジアがそれを携えて向かっている。

憎んでいた王妃側の弁護士に、自分の意志に反してなってしまったフランソワ
裁判に臨むために作戦を練っていくうちに、フランソワもジャンヌも2人とも変わっていくのがいい感じです。

カルチエ・ラタンの様子とか、中世の雰囲気が楽しめる。学生と議論を交わしている様子も面白い。

20年前の出来事がかかわってくるのが、素晴らしいと思います。

2年前に読んだのですが、記事書いていたら、あやふやなところも多くって、もう一度読みたくなってきた・・。
タグ:佐藤賢一
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豊臣秀吉 / 山岡 荘八 [国内作品]


豊臣秀吉 1―異本太閤記 (講談社文庫 や 1-33)

豊臣秀吉 1―異本太閤記 (講談社文庫 や 1-33)

  • 作者: 山岡 荘八
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1977/12
  • メディア: 文庫


全6巻。
山岡荘八歴史文庫だと全8巻みたいですね。

秀吉についての文献は少なかったり、あっても真実かどうかは謎ということで、歴史小説というより娯楽小説として読んで欲しいというようなことが書いてありました。
秀吉が書かせたものは、秀吉に都合がいいように書かれている・・どの偉人についてもいえそうですが、口八丁な秀吉の場合、特に当てはまりそう。

異本太閤記と副題にあるのですが、どうやら明智光秀は生き延びていたという設定みたいですね。

織田信長を先に読んでいるから、同じ出来事とかだと、あ、知ってる~と得意げになったり、逆にない内容だと、この間にはこんなことがあったのね~と面白いです。

和尚の言葉。秀吉の基本になっている気がする。
・領地が足りないから広げるために戦うという無間地獄から抜け出すには、誰よりも強い大将が現れればよい。
・神仏は心の奥深くに住んでいる。だから秀吉は自分の心に誓う。
・人間はいつも明るくなくては、人の上には立てない。どんな時も笑ってみせる、相手が馬鹿だと思ったらおだてる。心から嬉しいときは、ちょっと眉根を寄せる。

3ヶ月くらいで奉行先をころころ変えた。その結果、何でもいろんなことに精通し詳しくなる。それが上は天文から下は地理までという文句につながっていく。もちろん、武芸に関しても。

織田家相続者決定会議。きっとこの前映画でやっていた清洲会議と同じよね、なんて思いながら読みました(映画は観ていないけど)。

前半の方が面白かったな。たぶん、秀吉自身についてがそうなんだと思う。
後半はずいぶん天狗になっているような。
秀吉自身が朝鮮には行っていないからか、そのあたりのことは詳しくない。
そういえば、ゲームの戦国武将とかでも、出てこないよね。戦国武将同士の合戦じゃないからだろうけど。

※著者名間違っていたので修正しました。恥ずかしい(><)(2015.9.10)
タグ:山岡荘八
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曼陀羅の人ー空海求法伝ー / 陳 舜臣 [国内作品]


曼陀羅の人―空海求法伝〈上〉 (集英社文庫)

曼陀羅の人―空海求法伝〈上〉 (集英社文庫)

  • 作者: 陳 舜臣
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1997/12
  • メディア: 文庫



何気なくamazonのリンクを貼ったけれど、実は集英社文庫ではなくて徳間文庫の本を読んだっぽい。というか、いろんな出版社から出ていたのね。全然気がつかなかった。集英社文庫の方が表紙が好き。なのでこのままのリンクにします。

上中下の全3冊。
弘法大師とも呼ばれる空海が唐で学んだ約2年間について書かれています。

空海って遣唐使の一人だったんですね。日本史でセットで出てくる最澄も同じ遣唐使だったとは。乗る船は違っていたけれど。4つの船のうち、2つは遭難してしまったというから、結構命がけのことだったんですね。しかも空海の乗った船も予定より随分南の方に漂着してしまったようで、空海が長安に到着したのは最澄よりも随分後でした。そして、最澄はすでに名のある僧だったのに対し、空海は無名だったようです。

空海は20年の期間の予定で唐に入ったようですが、その分の費用をつぎ込んで経典の収集などにあてたり、長安に着く前に自分の名が知れ渡るように策するなど、なるべく短い期間で帰れるように工夫したようです。それは、今後日本と唐を往来する船が少なくなるだろうという予見と、日本での布教のことを考えてのことのようです。実際2年で終えたようですしね。

不空に師事したという密教第七祖である恵果に師事する。
すぐに訪ねない方が良いという助言を受け、長安に着いてからすでに数ヶ月経っている(もちろんその間にも様々なことを学んでいる)。
師事した期間もまた数ヶ月。
灌頂の儀式では目隠しをして曼陀羅に投げた花が2回とも大日如来の上に落ちたとか。
恵果に認められ、阿闍梨の地位も得ることになる。
そのまた数ヵ月後には恵果永眠。

知識欲がすごい。密教のことはもちろんですが、他の宗教、ゾロアスター教やイスラム教、キリスト教、チベット仏教まで、様々な話を聞いて吸収しています。そして、日本だったら・・と考えている。

唐に来る前から唐の言葉を学び(考えてみればそれは普通な気もするけど、周りの人がそうではない。通訳がいるからか?)、梵語もかじっている。

達筆で文才があり、ことあるごとに文章の作成を求められる。嘆願書を初めとして、阿闍梨恵果の碑文も起草している(書は別人)。そういえば、弘法も筆の誤りとか弘法筆を選ばずといったことわざがあるくらいですものね。
同行していた橘逸勢も書は得意としていたが唐の言葉は苦手だったらしく、空海を羨ましがったり、帰郷を待ち望むなど、微笑ましい一面も。

他にも、頭の回転が速く、観察力に優れている。人の表情や断片的な情報から、細かいことを察している。まるで超能力かのように。時勢を読み取る力もまた然り。

空海が唐にいたのは2年という歳月なのに、3代も皇帝が変わっている(時代的には玄宗の3代後)。わずか半年ほどの治世だった順宗。病のために譲位したけれど、病を得ないでそのまま続けていられたらどうなっていたのだろうと思わせる、改革を行っている。王叔文は空海とも関わったせいか、親しみが持てる。宮廷で陰謀が渦巻いているのは国・時代を問わないのか。

また、日本では、空海の帰国間際に桓武天皇が崩御している。帰国の船でも、日本でどのように布教したらよいかと模索している。
タグ:陳舜臣
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オクシタニア / 佐藤 賢一 [国内作品]


オクシタニア〈上〉 (集英社文庫)

オクシタニア〈上〉 (集英社文庫)

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2006/08
  • メディア: 文庫


13世紀の頃の話は珍しい気がします。アルビジョワ十字軍の頃のお話です。

オクシタニアは南フランスの一地域。
オクシタニアの言葉に関西弁が使われているのが面白い。
そのオクシタニアで広がっていたのが、この世は地獄だとするカタリ派。
カタリ派は異端をとされ、一掃しようとする動きがアルビジョワ十字軍(本の中ではこの言葉は使われていなかったと思うけど)。

オクシタニアの中心地、トロサ(トゥールーズ)で、カタリ派に傾倒するジラルダ。
夫のエドモンは打ちのめされた後、ドミニコ修道士に救われる。
妻を救いたい。その一心でエドモンは修道士となる。
ドミニコ修道会の成立もこの頃。少し前くらいか。

章によって目線が異なる。
よって、北部フランス側、南フランス(オクシタニア)側、カタリ派側、ドミニコ修道会側と、それぞれの内情がわかります。主人公がかわるのは最初びっくりしたけど、それぞれの立場を理解するのにはいいのかも。

シモンドモンフォール。どこかで見た名前だと思ったけれど、おそらくそれは同姓同名の息子の方らしい。北フランス側の指導者として登場。

ジラルダの選んだ道。指輪がとても印象的です。

そして、プロローグはそういうことだったのか、と後になって気がつく。

この時代(後半)の王はルイ9世。聖王と呼ばれ、ルブルックを中国に派遣した王だよね。ほぼ同時代なのか。

フランスの王権は、これから南部へと拡がっていく。
タグ:佐藤賢一
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シュガーアップル・フェアリーテール 銀砂糖師と水の王様 / 三川 みり [国内作品]


シュガーアップル・フェアリーテイル    銀砂糖師と水の王様 (角川ビーンズ文庫)

シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と水の王様 (角川ビーンズ文庫)

  • 作者: 三川 みり
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/09/29
  • メディア: 文庫


シュガーアップル・フェアリーテイルシリーズ10作目。

前作の終わりでミスリル・リッド・ポッドの命が尽きかけていることに気づいたアン。ラファルが瀕死の状態から蘇っていることから命をつなぐ方法を知っているかもしれないと可能性にかけ、ラファルたちを探す旅に出る。

助かるかどうかも不確定なのに、たとえ銀砂糖師の資格を返上することになっても、ミスリルのために出来ることはしたいというアン。アンらしいといえばアンらしいのですが、ちょっと無茶すぎる気が・・。
そもそも、ミスリルの場合は寿命だと思うので、ラファル(実際はエリルだけど)の力を使ったところで、寿命が延びるということ?不死であることもありえること?自然の摂理に反しているのでは?と変なことを考えてしまいました。寿命ではなくて、病気を治すというイメージなら理解できるのですが。エリルもほころびを治すと言っていたし。

そんなこんな言っても楽しく読みました。
やっぱり砂糖菓子を作る場面が好きです。ミスリルのために王冠を作って授けるところ。
ミスリルが色の妖精になりたいという夢もいいなあ。

アンとシャルの関係も、10作目というきりのいいところで一段落。
でも、どうなっちゃうの!?(まあエリルがいるから予想はつくけど・・)というところで次の巻へ続くという。このシリーズは、次の巻へ余波を残す巻が多いですね。
タグ:三川みり
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